学校の屋上、夕陽と目が合った。自分には眩しすぎて目を逸らす。
下校を急かせるチャイムが響いて、段々と笑い声が遠くへ消えていく。
今日はどの先生が見回りに来るんだろう。昨日は元担任だった𓏸𓏸先生だったな。
駐輪場から早く帰れと注意する先生達の声がする。これから先生達は残業かな。
ガチャり、と扉が開いて屋上を見渡す××先生。
「お疲れ様です」
声をかけたつもりが、××先生はそのまま扉を閉めて内鍵をかけた。
あぁそうだった。私、もう居ないんだった。
『透明』
5/21/2024, 10:49:29 AM