星空の下で(オリジナル)
大学生の俺。
仲良くしている女子がいる。
グループで何度か遊びに行ったのち、車と星の趣味が一致して意気投合。
今日は夜景の綺麗な山奥まで二人でドライブだ。
レンタカーを交互に運転して目的地に到着した。
今日の予定、満点の星空の下で告白というわけだ。
ロマンチックだろ?
彼女は車を降り、伸びをした。
「今日晴れて良かったねぇ」
「星が綺麗に見えるな」
俺も車を降り、彼女の横に立つ。
穴場スポットで街の光も遠く人っ子ひとりいなかった。
ある意味不気味な暗さだが、星好きの俺らにとってはご褒美だった。
手すりに身を預け、しばらく互いに見つけた星座や星を教え合っていたが、会話が途切れたところを見計らって、俺は彼女の手に自分の手を重ね、
「好きだ」
と言った。
お互い顔を見合わせる。
暗順応で、互いに相手の表情が見えた。
彼女はキョトンとしていた。
「へ?」
「君のことが好きだ」
俺の告白がようやく相手に届くと同時に、彼女の顔から血の気が失せていった。
「……キモ…」
「え?」
俺の手の下から、彼女の手が引き抜かれる。
彼女は俺から遠ざかるように後退った。
「趣味の合うただの友達だと思ってた…私のこと、そういう目で見てたの?」
いや、ふたりきりで車で出かける事にOKした時点でそういう事じゃないのか?
え、これ、俺が悪い感じ?
俺は彼女に手を伸ばしたが、彼女は恐怖に顔を引き攣らせ、
「近寄らないで!!」
と叫んだ。
俺は思わず足が止まる。
彼女は勢いよく走り出し、車に乗り込むと、一目散に山を降りていった。
「は?」
俺をひとり、山奥に残し。
何てこった。
俺はタクシーを呼ぶべく、スマホを取り出した。
「嘘だろ…」
圏外だった。
4/5/2026, 11:55:43 AM