「きれい……」
僕の目の前で呟く君。背中はイルミネーションで色とりどりに輝いていた。
そんな愛おしい君に返答する。
「だな」
「うん!」
振り向いたと同時に元気よく返事をする君。
「来年もまた来ようね!!!」
キラキラした目で見つめてくる。その目には圧と言えるほどの重すぎる期待が映っていた。
その目を見ると思わず頷いた。
君は僕の様子を見ると満足そうに笑い、僕に背を向ける。
もしかしたら、君と僕の思いは違うかもしれない。
君は来年も来ようと言った。それは来年まで君とずっと付き合って、来年も君と一緒にここへ来るという意味。
だが飽き性の僕が、来年も君と一緒にいるのだろうか。
僕はそう考え、君の隣に立ち手を握った。
12/15/2023, 8:10:29 AM