NoName14

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諦めたように
どこか、仄暗く冷たい世界に
長く居たけれど

じんわりと、優しい暖かさを感じた。
その温もりは
頬や手のひら、足の先まで順々と巡り

深く長い深呼吸をした。
ゆっくりと、誰かに手を引かれるように
身体を起こし
そして、目覚めた。

心があの日より軽い事に気が付いた。

この、感覚を言葉にするなら
『自由』や『解放』

穏やかな風が、私を包むように
吹いている。

まるで…そう、まるで

『おかえりなさい』と囁くように。


【お題:芽吹きのとき】

3/1/2025, 1:00:13 PM