ひともどき

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僕というこの人格を形成するまでに、数え切れないほどの失敗があった。
それらがずっと耳に貼り付いて、僕に囁く。
ああしておけばよかった、こうしなかったから駄目だった、
何度言ったって成長しないお前は馬鹿だ、と。


僕は今を生きていない。過去を生きている。
より良い過去であったらば、どれほど良い人生だったろうかと夢想しながら、響く木霊の言うことに怯えて。


お題「忘れたくても忘れられない」

10/17/2023, 1:32:53 PM