ヨルガオ(短編小説)

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『もうすぐだね』

「うん」

『…怖くないの?』

「そりゃあ、ちょっとは怖いけど…」

「それよりも楽しみが勝つね」

「早くいろんなものを見てみたいって」

「君が言ってた青い空とか緑の木とか」

「どんな世界が広がってるのか…楽しみ」

『…そう』

『君らしい』

「えへへ」

「……それじゃあ、行ってくるね」

『頑張って』

彼は、自身のきらめきを取り戻す為に

手術室の方へと足を踏み込んだ。


ーきらめきー

9/4/2023, 2:58:31 PM