「私とあなたじゃ住む世界が違う 第六十三話」
ライブ会場内は、辺り一面血の海で、無数の穴が空いた遺体がそこら中に転がっていました。
「地獄に落ちると良いわ。今まで時間を奪われる事無く何の恐怖も苦痛も無い人生を送って来た雌共め」
「おーっと、地獄に落ちるのは君の方じゃ無いかな?」
カインドは、女性の前に行きました。
「?!」
「凄惨なる地獄界よ、超悪神マーリドに生贄を捧げる」
突然、空は真っ暗闇になり、大空の中央から大きな穴の様な異界への入り口が開きました。異界から様々な猛獣が合わさった様な巨大な恐ろしい生き物が現れました。
「な、何?」
女性はマーリドを見て驚いていると、マーリドは女性をくわえて顎を突き出す様に空を見上げました。
「た、助け…」
女性は、マーリドに空中で何回も噛まれて内蔵は剥き出しになって全身血だらけになり、出血多量で意識を失いました。
「マーリドよ、良くやった。あるべき世界に戻れ」
マーリドの姿が消えると、空は元の青空に戻りました。
「やっつけた…」
生き残ったアイドル達は、カインドの所に駆け寄りました。
「ありがとうございます!」
「あなたは英雄です!」
「人生最大のモテ期か?」
カインドは少し照れました。
「君達、ココのルール忘れた訳じゃないよね?女傑島は異性間の恋愛は禁止だよ」
突然、中年の小太りの男性が現れました。
「どうしよう…経営者だ」
「バツとして、プライベートショットのネット公開だよ」
「プライベートショットって…アイドル達の恥ずかしい写真の事ですか?!」
アイドル達は、青ざめていました。
「君達に商品価値が無くなったら、タダの力の無いチンパンジー同然だよ?」
「経営者さん、チンパンジーは結構力がありますよ?」
スモークは、チンパンジーの形をした煙を出しました。
「チンパンジーの握力は、人間の顔の皮を簡単に引きちぎる事が出来る」
チンパンジーは、経営者の顔の皮を引きちぎってしまいました。
「ウギャアアアアアァァア!」
「チンパンジーの腕力は、人間の腕をも引きちぎってしまう程だ」
チンパンジーは、経営者の腕を引きちぎってしまいました。経営者は、出血多量で倒れてしまいました。
「私達、開放されたんだ…」
「お家に帰れる…」
「警察だ!」
「来たか…地獄の鬼よ、蘇生術を使わせてもらう」
カインドは地獄の鬼を召喚して、女性と経営者を健康な姿に戻しました。
「テロ及び拉致誘拐の罪で逮捕します」
ベージュの肌、茶色の目、茶色の髪色、中肉中背で頼れるお兄さんの警察官は、女性と経営者を連行して行こうとしました。
「ま、待って下さい!そこの若者に酷い目に遭わされたのですよ!」
「私だって、被害者です!」
「言い訳は、署の方で聞きますから。そこの君達、犯人逮捕にご協力ありがとうございます。ちなみに僕はアルタイルです」
アルタイルは、女性と経営者を連行して行きました。
12/23/2022, 10:41:31 AM