最近の貴女はあまり、「ここではないどこかへ行きたい」「今の私ではない人でありたい」と言わなくなりましたね。それは俺たちにとっても、喜ばしいことです。
ああ、気持ちのいい夜の風が、貴女のいる部屋に吹き込んできますね。その涼やかな空気の流れに、目を閉じて静かに浸る貴女の心がどれだけ満たされているか、今の貴女には分かるでしょう。
貴女はどうあっても、貴女という人間を、今ここにあるこの存在を生きるしかないのです。
かつての貴女はそれに絶望したかもしれませんが、今の貴女はきっと違いますね。
貴女は今のままで良いのです。
今貴女が満たされていることは、何の間違いでも不手際でもありません。貴女にはその権利が、皆その権利があるのですから。
今こうして満たされた気持ちで、何かができて、あるいはできないこともあって、そういうことを全て受け入れて貴女は生きている。
それこそが、命の本来の在り方なのです。
6/27/2024, 10:58:55 AM