僕がタロウを拾ったのは雪の朝だった。
オスの三毛猫はいないという。でもタロウは三毛猫だった。いや、正確には四毛猫かも。雪まみれのタロウのそばには子猫が数匹と、冷たくなっている親猫がいて、タロウ以外助からなかった。まだ目も開いていない頃だ。
それからタロウは僕の一番の親友になった。病院に連れて行くと絶対にケージから出ようとしないし、お風呂に入れてもヤダヤダって騒ぐし、爪切りにも苦戦させられたけど、基本的には仲良しだった。
よちよちしていたタロウもすらりとした猫に育った。朝四時頃からお腹すいたコールで起こしてきたり、ウェットフードでなければ食べなかったり、レーザーポインターの光にじゃれついたり、一緒に日向ぼっこしたり。
老猫になったタロウがずっと寝たまま、なかなか起きなくなった頃。あれはまた寒い一日だった。年々冬が暖かくなっていくのに、突然の寒気で大雪になった。大雪の続くある日、タロウは静かに息を引き取った。
タロウのお墓は庭に作ってもらった。雪がしんしんと降り積もっていく。この雪は僕の涙かもしれないと思った。雪の日に出会って雪の日にお別れした、大事な親友を想って、僕は泣いた。
【降り積もる想い】
12/21/2025, 10:43:28 AM