イブリ学校

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少年の父親は上官の汚職現場にたまたま居合わせ殺された。
父親が死んでから少年の顔は憎しみで世にも恐ろしい顔に変貌してしまった。。
ある日汚職に溺れた上官は狂犬のような目をした少年を見つけ、その目の奥底に宿る熱い炎に魅了された。
上官は気に入ったその少年を高官の養成学校に入れてやった。
少年は上官を父親のように慕い、政府の犬になったふりをしトップの成績を収めた。
少年は青年となり若いながらも政府の官僚となった。

ある日、青年は官僚が賄賂を渡す瞬間を目撃した。それを見た青年の目はみるみるうちに政府の犬から狂犬に変わった。次の日、賄賂を渡した官僚は何者かに密告をされ粛清されてしまった。また次の日違う官僚が、その次の日違う官僚が次々に粛清されていった。

恐れられた青年は他の官僚から目をつけられ、地元の任地に飛ばされてしまった。そこで彼は父を殺した上官に再会した。上官はすでに高齢になり深いシワに暖かい表情を浮かべながら青年を迎えた。しかし青年は非情だった、数々の官僚を吊るし上げ多くの血を浴びた狂犬の目はさらに深く熱く冷酷に変貌し、義理の息子のように扱ってくれた上官を政府に密告し牢屋に入れた。青年はその密告を政府に評価され再び首都の任地に勤務することになった。上官は泣きながら青年に許しをを請うたが彼は見下すように一瞥したあと去っていった。上官は冷たい牢屋でなぜこうなってしまったかを自問自答しながら死んでいった。

青年は壮年になった。
彼は権力者によく似合う威厳のある椅子に深く腰掛けながら来訪者を待った。彼の顔は昔のような覇気を失い垂れた皮をこさえ疲れた顔をしていた。しばらくすると胡麻をするような表情の来訪者が訪れ、深々とお辞儀をした。お辞儀をしている間の来訪者は企みを思い出し歯茎を見せていたが、バレぬようにそっと素の表情に戻し前を向いた。しかし、そこで見たものに来訪者は恐怖し膝と腰を抜かし倒れてしまった。そこには先程の老齢とは思えぬ、人の皮を被った地獄の狂犬が射殺すような眼光で来訪者を見下ろしていた。

彼の治める帝国は長く繁栄したとさ、
終わり



10/15/2023, 12:45:37 PM