今日は街の宿でシーマと一緒に寝ることになった。
「おっ泊り♪おっ泊り♪」
シーマは凄く楽しそう。長旅になるからこれからお泊りの機会は沢山あると思うが……
「ん?どうかした?」
「え?あ、いや、なんでもないです」
「そう?」
「は、はい……」
やはりまだ他人と話すのは慣れず、つい口籠ってしまう。
「リースはベットに入らないの?」
「え?………ああ」
先にベットに寝転がりゴロゴロとくつろいでいたシーマが尋ねてくる。
言われるまで気づかず、私はシーマが寝転がっているベットと反対側のベットに腰掛けた。
「明日も早いし、もう寝…」
「えー!勿体ないよ〜せっかくお泊りなのに〜」
「え、ええっと………」
………結局断れず、少し話をしてから寝ることになった。
ー数分後
「………………zzz」
(寝てしまった……)
シーマはとても幸せそうな顔で眠っている。
(………寝なきゃ)
そう考え、私もベットに横になり布団を被る
「………………………」
目を閉じながら明日すべきことを考える。
(明日もシーマと一緒に次の街まで行かないと………)
明日も彼女と一緒にいれると思うと、少し心が弾む気がした。
(不思議だな………)
今までは眠りにつく前は『明日が来る』という恐怖が心を支配していたが、今は違う。
明日が少しだけ、楽しみだ。
(………………ちょっとだけ、嬉しいな)
そんなことを考えながら、私は眠りについた。
ー眠りにつく前にー
リース・リリィーナ
11/2/2023, 11:52:29 AM