うちやまの蛍光色の服

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薄暮の駅のホームに立ち、彼女を乗せた電車が遠ざかるのを見送った。心の中で言いそびれた言葉がいくつも渦巻く。伝えたい想いがあったのに、胸の奥で絡まったまま出てこなかった。彼女が振り返ることはなく、そのままドアが閉まる音とともに姿を消した。

僕の手元に残されたのは、暖かさの余韻と、これからやってくる寂しさの予感だった。背中を向けた彼女のシルエットを、何度も瞼の裏で再生してみるけれど、やっぱり言えなかった後悔がずっと付きまとう。

「またね」と軽く手を振った彼女の笑顔が、ふわりと消えてしまうような感覚。別れ際に残された静寂が、ただ無言で僕を包み込み、見送りのホームにたった一人取り残されたことを改めて実感させた。

次に会えるときは、もう少し強くなっているだろうか。素直に、自分の気持ちを伝えられるだろうか。心の中で繰り返す疑問と、彼女のいない現実の狭間で、ただ立ち尽くすことしかできなかった。
でも気づいたんだ、これはうちやまの夢にすぎないと。

9/28/2024, 10:32:53 AM