とある恋人たちの日常。

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 熱帯夜が続く日々。
 熱中症対策に冷房を付けて眠っている。
 こっそり恋人の温もりを感じたくて、ほんの少しだけ下げさせてもらってる。もちろん本当に寒くなるほど下げてはいないけれどね。
 
 眠っている彼女を後ろから抱きしめる。
 すやすやと眠っていて、俺が抱きしめても反応せず、呼吸に合わせて身体を上下させていた。
 
 起こしたくないから、これ以上変なことはしないけれど彼女の体温はどうしようもなく安心感を覚える。
 
「ん……」
 
 彼女が俺の腕を掴んでぎゅうっと抱きしめてから、また眠りに落ちた。
 
 胸の奥から熱いものが溢れて、どうにも言葉にできなかった。
 
 
 
おわり
 
 
 
四五四、言葉にならないもの

8/13/2025, 1:41:41 PM