ある学者がいた。
専門分野などはなく、気まぐれで好きなものを研究するだけ。
だが、その学者は人々から愛されていた。だが、貴族からは好かれていなかった。
右から声援が聞こえればそちらに行き、左から愛の言葉を囁かれれば、またそちらに行く。
まさにみんなのアイドルだった。
その学者には妹がいた。
またその妹も学者であったが、兄のように専門分野がない訳ではなかった。鉱石の研究をしていたが、それも気まぐれでやっていた。
この学者は人々には愛されていなかったが、貴族には愛されていた。
右から貴族に話しかけられれば、そちらに相談をしに、
左から話しかけられれば、そちらに行っていた。
その兄妹は性格が似ていたわけでは無いが、よく同じ台詞を言っていた。
「永遠に。など無くとも、私が作ってやろう!」と。
この台詞を馬鹿にされても学者兄妹は動じなかった。
学者兄妹は何年生きているのだろうか。
@永遠に
11/1/2023, 2:20:42 PM