忘れかけた羽が私の足元に降り落ちて来た。一体どこの鳥が落としたのだろうか。その主を探しに視線を上げるも、羽ばたく獣は見当たらない。
単なる紅色の気まぐれか、はたまた風に運ばれたのか。否、それはないだろう。優しい冷たさは頬を撫ぜて居ない。
きょろきょろ。上げた視界を探しているうちにふと、どんよりとした空に気がつく。
雲はひとつない。しかしどこか晴れやかとは言い難い夕刻。晴れぬのは愛に染まらぬ私の心か、それとも藍に染まらぬこの空か。
足元の羽に視点を落とす。白く、暖かそうな羽毛。いつか見た、愛おしきの象徴。
晴れた空、晴れない私。
物憂げな空。
2/26/2026, 10:15:04 AM