私の名前
「しあわせの枝がいっぱい伸びますように~ってつけたの」
それを聞いたのはいくつの頃だったろうか。
幼い時は自分の名前があまり好きではなかった。周りの女の子の名前が短くてかわいかった。そのまま呼んでも可愛い名前だった。
自分の名前の「最後の文字」がいらないといつも思っていた。
思えば、自分に自信がないことを、自分を作る何かを理由にしたかったのだろう。
「自信」の存在なんて気づけない年だったから。
今、名前にこだわることはもうない。
それが、成長なのかどうかは分からないけれど、「最後の文字」があるから自分だと言うことができる程度には大人になった。
大人になっても、いろんなことを器用にこなせるタイプでもなくて、前に出ていけるタイプでもない。
今はもう自分の子どもに名前をつけてあげることはできなくなったけれど、もらった名前に自信を持つことはできるような年になった。
ありがとう。
7/21/2023, 2:00:22 AM