とある恋人たちの日常。

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 学校をコンセプトにしたカフェができて、それなりに経つ。
 彼女の職場に近いから、カフェが始まる前に待ち合わせ場所にさせてもらっていた。
 
 今日もそんな感じで彼女を待つ。
 
 このカフェはガラス張りで教室が外からもよく見える。賑わっているのが見えて楽しいけれど、今はまだカフェは始まっていない。
 
 がらんとしたお店は誰もいない教室みたいで、少しだけ寂しく感じてしまう。
 
「お待たせしましたー!!」
 
 明るく元気な声が後ろから響く。
 振り返ると愛しい彼女が笑顔で俺に向かって走ってきてくれていた。
 
 彼女の顔を見ると一気に胸が暖かくなる。
 さっきの寂しさが嘘のようだな。
 
 
 
おわり
 
 
 
四七八、誰もいない教室

9/6/2025, 12:22:54 PM