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【木漏れ日の跡】

久しぶりに森のそばを歩いたとき、ふと懐かしい気配に呼ばれた気がした。
道の脇に立つ大きな木。
その枝葉の隙間から淡い光が地面にこぼれている。それを見た瞬間、胸の奥でひっそりと眠っていた記憶がそっと息を吹き返した。

幼い頃、友人と二人でよくここを駆け回った。
まだ背丈の低かった自分たちの頭上に、木漏れ日はまるで宝物のように揺れていた。
明るくて暖かい木漏れ日は友人との思い出の象徴。
大したことのないことなのに、毎日その瞬間が待ち遠しかった。

今見ている木漏れ日は、あの頃よりも静かで少しだけ色が落ち着いて見える。
でも、どこか変わらなかった。
まるで昔の自分たちを思い出してくれたかのように、やさしく足元を照らしていた。

もし今一緒にこの景色を見たら、あいつはどんな顔をするだろう。
相変わらずくだらないことを言って笑うのか、それとも少し照れたように昔話をするのか。
想像すると、不思議と胸が温かくなる。

地面に散らばる光の模様の中へ足を踏み入れる。
あの頃と同じように影がゆっくりと揺れた。
あの日見た木漏れ日は、確かにここに残っている。
ただ形を変えて、今の自分に寄り添っていた。

11/16/2025, 6:10:21 AM