やまめ

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僕が関わりたいと思う人たちは、どうでもいいと思えない人たちは、そりゃ皆、好きだよ。だけどね、どうしても、あの人だけは違うんだよ。
世界で一番、大好きだと思ってしまうんだよ。
だけど、願う愛の形は、他の人と一緒なんだ。幸せでいてほしい。ただそれだけ。僕はそれを、見ていたいだけ。
そりゃ、思ったよ。僕があの人を幸せにできたら、って。だけど、あの人はもう十分幸せそうで、じゃなくてももう十分1人で立ってて、僕はあの人と同じ世界でたまたま生きている(だけかもしれない)というひとりとしてしか、たぶんあの人を幸せにできない。いや、もうそれで十分なんだけどね。
僕自身があの人を特別に思う気持ちは、ただ単に愛なんだ。僕にとって特別なだけなんだよ。
いいんだな、僕はこれでいいと、本当にそう思ってるんだ。
だけどね、生きててほしい。曲がりなりにも、僕はかなり深くあの人を愛してる。そんな人、また会いたいなって思うに決まってる。また会いたいじゃないか。

だからさ、誰にも死ぬなんて言って欲しかないよ。躊躇うってことはさ、躊躇うくらいには人の中で生きてきたんでしょう。なら、あの人を想う僕みたいに、あなたを想ってる人、いたっておかしくないんだよ。それが、あなたが生きている、そして生きていた、証拠品だよ。一ミリでも大切に思われてるって思うなら、そう思ってる人たちをあまり傷つけたくないって、思うなら、どうか、その人たちの世界から消えないで。ありきたりな人たちの中から、ありきたりなひとりが消えることは、僕にとってはありきたりな出来事じゃないんだと思う。
これを読んでくれた人は、もう僕にとってはどうでもいい人じゃないからさ。ありがとう。

ところでさ、僕ごなんでやまめって名前にしたかっていうとね、あの人が僕のシャツにプリントされてたやまめを見て、「やーまーめ。」って読み上げたことが、なんとなーく忘れられないからなんだ。自分の存在って、思っても見ないところで生きてたりするよね。

詭弁かな。諭してるみたいだね。そんなつもりはないんだけどさ。

3/23/2024, 4:50:38 PM