お前に星をあげよう。 夜空に輝く星のうちから、どれでも、ひとつだけ。 そう言われて、僕は天を仰いだ。 それから、一面の星の中からよくよく選んで、幽かに光るひとつを指さす。 あんなに小さくて消え入りそうな星でいいのか? 確かめる言葉に頷く。 だってあの星は、君の瞳の奥にある光に似ている。 そんな星は、ひとつだけだ。 #1つだけ
4/3/2023, 1:16:19 PM