生き急ぐように、持っている鍵を差し込む。
必死に鍵を差し込み、回そうとするも、動きもしない。
同じことの繰り返し。
最初は好奇心が勝っていた。
しかし、鍵を回すたび、心の中で何かが壊れていく。
熟れてきた今、鍵穴を見るだけで違うとわかる。
わかったふりをする。
本当は合うかもしれないのに、試しもしない。
鍵が独りでに開くわけがないのに、
それでいいのだと、自分に言い聞かせる。
その先に広がる未来が、
私にとってどんな意味を持つのか。
何が待っているのか、今はわからない。
知りたくないと思う自分がいる。
『未来への鍵』
1/10/2025, 12:01:45 PM