題名:遠い鐘の音
―うるさいなぁ…。
みんなそろってその言葉を発した。
ゴーンと鳴り響く鐘の音。
何回なるかは人次第。
響く回数だけその人は罪を犯している。
だから皆怯えて、強がって、口をそろえて言った。
―うるさいなぁ…。
と、一言を。
今回の鐘の音は何十回も鳴った。
皆の肩は震えていた。
その時私は下を向いて思った。
…嗚呼、今回は私か。
落胆したというかなんというか。
言葉にならない落ち込みと、自暴自棄になる気持ちが交差して、今私はどんな顔をしているんだろうか。
手を伸ばした。
心の中で。
叫びまくった。
心の中で。
私は捕まった。
…ね、私を見て、どう思ったの?
…なんで皆笑ってるの?
…無駄に強がっても意味ないでしょ?
…ねぇ、ねぇ、ねぇ?!
…………ねぇ?………
12/13/2025, 11:40:56 AM