――「『Bird Cage shop ~トリカゴノユメ~』?」
見慣れない看板に思わず声が出た。
町外れに新しいお店がオープンしていた。
ここ最近、魔法使いの間で自分のお店を出すことが流行っている。妙に雰囲気があるし、なんとなくここもそうかなって思った。
入ってみる。
謎めいた香りに鼻をくすぐられ、視界に洒落たアンティークな内装が飛び込む。至るところに鳥かごが置かれており、一番奥のカウンターに店主らしき女性が座っていた。
「いらっしゃい!」
「こんにちは。素敵なお店ですね…でも鳥かごのお店なんて珍しいですね。」
「そうでしょ~。私の趣味でね、鳥かご作り。ここにあるのは全部私の作品なんだ♪」
「そうなんですね。あの、お姉さんは魔法使いですよね? どんな魔法の鳥かごを?」
「ん~例えば…これはどんな大きさの物も入れられるから、ミニチュアを楽しんだり邪魔なものを入れてもオッケー!(笑)」
「そんでこっちは入れたものが浮くようになってて、中でフワフワ浮く様子が見れるよ。」
「あっちのカゴは水が入ってて、水中をアレンジ出来るやつだね。あと他にもいろいろ!」
「へぇー!おもしろいですね。見た目もオシャレだしどれか買っちゃおうかな~?」
「ありがとう♪気になったのがあれば言ってね。」
わたしの部屋でもトリカゴノユメをみるぞ☆
7/26/2023, 9:32:01 AM