吹き出した汗がアスファルトに次々とシミをつくる。
太陽が私を虐げて、まるこげにしようとしているのだ。
「もう地球終わるんじゃないかな。」
隣の友人も、同じことを思っていたようで安心した。私は返事をする気にもなれず、こくりこくりと頷く。
「早く夏終わってほしいけどさー、夏終わったらもう本格的に受験だよ。うちら。」
「…やなこというなぁ。」
「だったらこの夏、終わらなくてもいいかも。ずっとこのまま、高校三年生のままがいい。」
「まじ勘弁なんだけど。」
正気かと思ったが、言っていることは痛いほどわかる。この夏が終わったら、私たちはバラバラになるんだ。
「受験と地球が太陽に灼かれ続けるの、どっちが嫌?」
「ギリ太陽。」
でもこういう友人と、ずっと一緒にいられるなら。
永遠の夏が過ごせるなら、それもいいかもしれない。
8/17/2025, 2:31:07 PM