あの人の夢を叶えたかった。愛とかは分からない。一人で強風の前で立つあの人を支えたかった。
全てに絶望していた私を求めてくれた。
まだ生きていていいと、必要とされた。
それだけで全てを捧げる覚悟ができた。
過酷だった。昼は暴風の荒地。夜は極寒。燃料も食料も極わずか。追っ手は昼夜問わず空から地面から。生傷の絶えない気の抜けない日々。生きている実感のある日々。
私達はすり寄って暖を取った。
どうかこの人を生かして南へ。
地平線を覆う人と人以外に囲まれた時、終わりを知った。
私達は家を亡くした。
自責。後悔。絶望。絶命。
断絶。監獄。罪だと言うのか。
ならば罪を背負おう。それが貴方と繋がる。
5/17/2026, 6:52:45 PM