ただ、必死に逃げる私。なにかから逃げるように──私は、黒いなにかに追われていた。その黒いなにかからは小学生の頃によく聞いた目上の人の声が聞こえてきていた。その声が恐ろしい訳では無いが、その声が私に授けてくる物は、できれば避けたいものな気がした。だから私は走った。しかし、家に逃げ込んでしまった私はそれから逃れることができなくなってしまった。
5/30/2023, 1:57:00 PM