食物兵器

Open App

変わらない朝が来た。顔を洗って、朝ご飯を食べて、着替えて、準備して、学校へ行く。そんな変わりのない日々。靴を履いたところで玄関を開けるとそこには俺の幼馴染が。俺は幼馴染が好きだ。幼馴染同士のカップルが成立するのは難しいとよく聞くが、それでも俺は幼馴染が好きだ。まぁ、男として見られてないだろうから正直ちょっと諦めてるけど。
「おーい!どした?名前呼んでも反応しないなんて、ついに耳が聞こえなくなった?それとも老化?おじいちゃんですね〜 笑」
「う、うるせーな!誰がジジィじゃい!考え事してたんだよ」
「ほんと〜?笑」
なんてふざけ合いながら過ごすこの時間が好き。このままサボりたいぐらい。なぜなら学校へ行ってしまうと君と一緒にいられなくて、他の人の所へ行ってしまうから。
「なぁ、サボらねぇ?」
「は?何言ってんの!笑 私たださえ頭悪いのに学校行かなかったら成績がお亡くなりするんだけど!」
なんで怒る君も愛おしくて。
「冗談だよ!お前もこのぐらいで引っかかるなんてやっぱバカだなぁ〜!笑」
「馬鹿じゃない、ことはなかったな...返す言葉がない...」
「ふっ」
「何笑ってるんじゃ!……ねぇ」
「んー?どーしたん」
「この前さ、旧校舎に用事があって少し通った時に見たんだけどお前告られてたよね」
見てたのか!?俺なんかしてたっけ……
「付き合ったの?」
「え?付き合ってないけど、だって俺好きな人いるし」
言っちまったー!やばい死ぬかも
「よかった...ってえ?好きな人いるの!?」
「お、おう」
今さっきよかったって...期待していいんかな、
「だれー?」
「さぁね、お前は?」
「いるよ、私が今話してる人。」
「え?」
俺は今この時間が夢かと思い、頬をつねる。痛い。
「私、あんたのことが好き。失恋してるのはわかってるけど気持ちだけ伝えたかったの。」
あぁ、やっと言える日が来た。俺、お前と同じ気持ちだったんだ、俺から告白したかったんだけどな、笑
「失恋してないよ」
「え、どういうこと?」
「俺も好き。」
「ってことは、」
「これからよろしく」
「よろしくっ」
そう言って彼女は抱きついてきた。俺も優しく抱き返して。
「俺の方こそ、脈ナシだと思ってたからすげぇ嬉しい。好きだと思ってるのは俺だけかと思ってた。」
「私こそ」
そんなこといいながら゛恋人繋ぎ ゛で学校へ向かう。

ーこれからも君と一緒にー

1/7/2025, 3:31:19 AM