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「ふぅー…」
出来ることは全てやった。
落ちていたとしても、悔いはない。
「…いざ」
私はカーソルを操作して合否発表のボタンを押した。
次の瞬間、デカデカと発表される。
────合格してると。
その時、心から感動で心が溢れた。
これまで何も成し遂げず、学校にも不登校としていかなかった。
そんな私でも、漢検ニ級に合格出来たんだ。
私は何も理由もなく学校に行きたくないと不登校になってしまった。
何か何故か、莫大な不安の塊が胸にどっしりとあって、その塊に押し潰されそうで。
なんで学校来れないの?なんて私が知りたかった。
そんなのをずっとずっと繰り返していたら、もう大学生になる年で。
不安よりも焦燥感で、いつでも胸の奥を中心に体全体が焦りで掻き乱されて、何処にも居場所がない…というか居場所を自分から無くして追い込んで。
────でも。
お母さんは、お母さんは、こんな私を優しく包み込んで抱きしめてこの特大級の焦りや不安を癒して解消してくれた。
休んでも良いと、ゆっくりで良いと、安心できる憩いの場を与えてくれた。
それを思いっきり利用して、新たな世界へ飛び込んだ。
それでこの結果なのなら、飛び込んでみて良かったと、心の底からそう思える。
私は普通ではなかった。
でも、今こうやって漢検二級に合格できたのなら、少しばかり普通になれたと思う。
みんなは炭酸の泡のようで、下から上へと、すぐに上がって来れる。
でも私は泡にもなれずに上にも上がれない。
それでも、私もみんなと同じように泡になって、いつかは下から上に…なんて。
それでもぼんやりと、そしてゆっくりではあるが自分の夢をはっきりとさせて行きたい。

『泡になりたい』

8/5/2025, 12:19:04 PM