人間は、みんなバカみたいな失敗をする生き物だと思う。そこが、可愛いらしくて、おかしくて、悲しくて、良いのである。
昨日は「無能の人」の事を書いたが、漫画家やめたくて、石を売る話なんてバカみたいだし(けど面白いが)、
その前に書いた藤山寛美(かんび)は、アホ役者なんて言われた人で、阿呆な役が上手かったのと、山のような借金を抱えて、それでも放蕩を続けたからアホと呼ばれていたが、
だいたいみんなが知っているのは1960年代で1億2000万円くらいの借金があり、今に計算すると10億円以上とか、Wikipediaなどにも記載されているが、それは間違い。
1990年3月に行われた桂米朝との対談によると、寛美は50歳過ぎてからマネージャーに18億円やられたと吐露しているのである。(「一芸一談」桂米朝 ちくま書房)
で、その対談の後の5月に肝硬変で亡くなるのだ。バカみたいかな?
でも、寛美ほどでなくとも、昭和のスターはだいたい莫大な借金背負って死んでいる。
萬屋錦之介、三船敏郎、勝新太郎、みんな独立してプロダクション作って、社長とか言われたが、経営者の素質なんてなく、芸術家気分でやってたから、最後は借金だらけになってしまうのだ。
かく言う私も、独立して経営者になって借金こさえた末路なのだが…
バカみたいなんだけど。
3/23/2024, 1:22:09 AM