[まゆ 私の人生No.❓]
休日のある日、私は真琴と一緒に、テレビで紹介された近所のベーカリーへ、昼食のパンを買いに行った
「近所の店がテレビで有名人に紹介されるなんてビックリだよね!」
「私もビックリした。あそこにベーカリーが有るのは知ってたけど、行ってみた事は無いから楽しみ。まゆはそこのベーカリー行った事あるの?」
「私も初めて。でも、テレビでも有名人からの評価も高かったし、どれを買ってもハズレは無いと思う。それよりも心配なのは、テレビで紹介されての行列」
「それは仕方ないよ」
真琴は苦笑いをしながら返した
そんな話をしながら店の前に到着した私達は、その光景に安堵した。心配していた行列はそれほど無く、私達の前には10人が開店前から並んでいた。だけどその光景は数分で最後尾が見えなくなる程になっていた。そんな後ろを見て私達は驚いた
「真琴。早く来て良かったね」
「近所だからって油断しなくて良かった」
そしていよいよオープンの時。店の中に入ると焼きたてのパンの美味しそうな香りが漂ってきた。パンはどれも美味しそうだった。私達は早速、トングとトレーを持つとパンを取ってゆく
。昼食のパンを買い終えたら会計を済ませて店を出た
「早く私のアパートで食べよ」
「うん」
買い物を済ませて真琴と一緒にアパートに帰った時、時刻は丁度12時になった。いよいよ楽しみな昼食の時間
私はベーカリーで買った紅茶パンを一口齧った。その瞬間、紅茶の香りが鼻を突き抜けた
※この物語はフィクションです
紅茶の香り 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
10/28/2024, 6:35:56 AM