〈お題:さあ行こう〉
あさ。「おはよう」と窓辺へ向かう。
カーテンのその先に広がる快晴に手を伸ばして深く、息を吸う。
「ふぅー」
寒さを感じさせない穏やかな風流が頬を撫で。
夢の続きに背を向ける。
顔を洗って、静寂を取り払って、熱を帯び始めた頬を張り詰める。
「ふっ…」
牛乳と、パン。ヨーグルトに蜂蜜。
「…さてと」
穏やかな一日のその予兆を身に着ける。
着替えるその目的に想いを馳せて。
友人との深い交わりに感謝する。
「そろそろ時間かな?」
時計の針はまだ幼ないから。
「行ってきます」
余裕に心を預けて、仕切りを跨ぐ。
閉ざされた扉のその残り香を胸にして、光を仰ぐ。
天に昇る頃には…きっと。
そんな夢を見る。
6/6/2025, 7:48:24 PM