山々が紅く染まり、
やがて支えだけが残る。
ねえ、顔紅いよ。
頬を膨らませる姿に、
けらけら笑ってしまう
不服そうな顔で
だって、寒いから、
と言って、ぼくの手を取る
その手を遮るかのように
違う、そうじゃないでしょ?
眉間に力が入り
もう一度手を取るきみ
遮ろうとする情を抑え
素直に従ってしまう。
この人には、敵わない。
でもね、照れ隠しだってことくらい
わかるんだから
目が合ったくらいで
頬が紅く染まることも知ってるんだから
これが、ぼくときみの秘密。
ぼくときみにしか残らない記憶。
11/22 「紅の記憶」 8
11/22/2025, 12:29:40 PM