ーー永遠なんてものなんてないよ。
君は疲れた様子で吐き捨てた。
「有名な漫画ではさ、人の気持ちは永遠なんて言ってる」
カコン、と空の缶ジュースが握りつぶされる。
「でもさぁ、変わるじゃん」
詰められ過ぎて溢れ出しそうなゴミ箱を見つめて言ちる。
「人の想いは重なるだけ重なってさ、気付いたら別の方向を向いてる」
もう限界だと訴えるゴミ箱の、上に、潰れた缶を置く。
「だから、永遠なんてない。……ないんだよ」
君は目に薄膜を張って言った。
その声は震えている。
置かれた缶が、突風でバランスを崩す。
そして君の涙と一緒に、雨の打ち付ける地面に着地した。
11/1/2024, 4:00:33 PM