るに

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泣けなかった。
みんな泣いてるのに、
ボロボロと
大きな涙を流しているのに、
私はうるっとも来なかった。
悲しいし寂しい。
旅立つことが
こんなに心を動かすなんて
想像もつかなかった。
だけど涙は出ない。
友が泣こうとも、
家族が泣こうとも、
自分の目からは何も出てこない。
それから何日か
何週間か
何ヶ月か経ってから
ようやく実感が湧いてきた。
それでも涙は出てこない。
今生の別れかもしれないのに
あっさりと別れて
私は道を歩いている。
そういえば、
いつかどこかで聞いた歌詞を
ずっと覚えていた。
桜の季節の曲だった。
今までを振り返り、
仲間との思い出を噛み締める。
2サビのところで
その歌詞が出てくる。
出会いの為の別れと信じて。
別れで終わるんじゃない。
ここから知らない誰かと
出会う為に別れるんだと。
元は知らない誰かだった仲間のように
出会うために、
命を運ぶ運命のために、
別れが来るのだと。
そんな意味がつまってる気がして
忘れられない。
"Good Midnight!"
あの日
言ってやればよかった。
出会いの為の別れと信じて旅立つと。
だから心配しなくていいと。
少しの後悔は
チクチクと離れないだろう。
安らかな瞳が
涙で輝くその時まで。

3/14/2026, 5:29:21 PM