最初から決まってた/
あなたがいなくなったから
やっとあなたを追いかけられる
あなたが遺していった
たくさんのうちの ほん の わずか
手の中に残ったそれらを
私は目を凝らして見つめる
砕けたガラスに七色の光が
どれもこれも違う形の違う顔で
なぜ気づかなかったの、こんなに
たくさん、細やかにあなたが
刻んでいた心に
(……あなたがいた、から。)
(ずっと居るとおもっていた……)
あなたがいなくなったから
わたしはやっとあなたを見ている
呼んでもかえらない
だからあなたの骨から聞こえる
音楽をわたしがたくさん描くよ……
星とガラスと泥砂のひかり……
8/7/2023, 11:36:13 AM