小学生の頃
両親が共働きで帰りが21時過ぎることが
多かったので
学校が終わると ばあちゃんちに行くのが日課だった
宿題をして
夜ご飯を食べて
日によってお風呂も入ったりした
……
夏休み期間中はもちろん ばあちゃんち
朝ごはんを実家で食べて
ばあちゃんちへ行き
午前は夏休みの宿題をして
お昼ご飯は
厚切りトーストに1枚のスライスチーズ
シンプルだが、これが美味かった
そして
次々と小皿に乗せられる
秋刀魚 と よくわからない漬物
午後は ばあちゃんの畑の手伝い
青い空に太陽の光
色とりどりの野菜
キャベツの葉を試食している芋虫
『キュウリ...じゃがいも...トマト...たくさんある!』
そうはしゃいでいると
ばあちゃんに「ほれ、そこの大根抜いて」
意気揚々と葉に手をかける
スポンと簡単に抜けるだろ、と思ったが
そうはいかなかった
『抜けないよ~』と言ってると
ばあちゃんは
「そんなへっぴり腰じゃ抜けないよ!」
「もっとぐっと力を込めて抜くんだよ!」
足を開き...がに股になり...腰に"力を込めて "
『フンッ!』
すると スポンッ!と抜け
足が虚ろになり ヨロケ
大根と一緒に後ろに投げ出された
『っあ!』ドスンッ
抜けた大根と私を見て
ばあちゃんは 声高らかに笑った
一連の流れを見ていたおじいちゃんも大笑い
婆「なっからちっちゃい大根が抜けたね(笑)」
私『えぇ....(困惑)...(´°O°`)ナンデ』
婆「隣のも抜いていいよ」
私『今度こそ!大きいの抜く!』
それも小さかった
その大根は
夜ご飯の
よくわからない漬物に入れられた
【力を込めて】
10/8/2024, 1:20:02 AM