《静かな夜明け》※パロディ?※
静かな夜明けが急に壊された。
「きゃーーーっ」
絹を引き裂くような女性の悲鳴だ!
私は明智小五郎ならぬ、菊池五郎、探偵をしている。
地方に仕事に来ていて、宿屋に泊まっていたのだが、早朝にその悲鳴は宿屋中に響き渡った。
なんだなんだ!ゴキブリでも出たか?
それともこの探偵の出番か?
急く心を抑えながら、俺は悲鳴の聞こえた方向に走った。
廊下を走った先に見えたのは、藤の間の部屋の前で腰を抜かしたようにしゃがみ込んで震えている宿屋の従業員だった。
藤の間は、俺が宿泊している菊の間の又隣だ。
俺は従業員の女性の様子を確認しつつ、扉が開けっぱなしになっている部屋の中をのぞいた。
そこには布団の上で血だらけになっている女性がいた。
俺は慌てて部屋の中に入り、女性の口元に手をかざし呼吸があるか確認しつつ、扉前にしゃがみ込んだままの従業員に「警察を呼んでください!」と叫んだ。
ここは探偵、菊池五郎の出番かと思った時に奴は現れたのだ、、
小学生くらいのメガネをかけた男の子が!!
青いジャケットに赤い蝶ネクタイ、そして半ズボン。
その子供は早速、自分の推理を口にしながら、現場をうろうろして証拠を探している。
「わずかですが、死体の周り濡れた跡がある。この椅子、荒らされた室内でこれだけがちゃんと立っている」
はぁぁ、こいつが来たならもう俺の出番はない。
そして、眼鏡の子供と一緒にいる保護者らしき男。
こいつは俺と同業だ。
○むりの小五郎。
みんな明智小五郎意識しすぎー
◾️◾️◾️
そして、真相究明は進み、モブとなった俺は○むりの小五郎がトリックを明かし、犯人を言い当てる場面にいた。
『あなたが犯人です!』○むりの小五郎が眠ったまま言う。
まったく口元が動いてない、怖い。
というかありえない、いっこく堂かっつーの。
俺の探偵としての勘なのか、○むりの小五郎とあの子供には何か秘密があるような気がして仕方ない。
今回は主役を譲ってモブになったけど、いつか暴いてやるからなー
2/7/2025, 7:27:41 AM