題 どこまでも続く青い空
どこまでもどこまでも続いていく。
私は河原に座って空をじーっとみていた。
見れば見るほど色がキレイで見入ってしまう。
私の中から何かこみ上げてくる。
この青いグラレーション、雲の柔らかなふんわりしたデコレーション。
それら全てを写真に収めたとしても、決してそのままじゃないんだ。
私にしか見えない瞬間があるんだ。
その一つ一つを確かめるように、私は空をジッと眺めている。
瞬間瞬間を記憶したい。
この透明感のある、どこまでも続いている、宇宙までも続いている途切れない青い空。
その無限にも思える空を、今見えている私ってとてつもなく幸せなんじゃないかって思う。
奇跡のような確率で生まれてきた人類。
他の星にはまだ生物だって観測されてない。
だから、私という存在がこの星に生まれて、平和で、この河原で、とてつもなく魅力的な空を見ている瞬間は、私だけの奇跡なんだ。
いくら見ていても飽きない。
そうして放課後ジッと、空を眺めていると、いつしか空は優しいピンク色に色づいていく。
濃いオレンジに変わり、それから紫色に・・・。
夜の気配がしてきた頃、私は名残惜しく感じながらその場を去る。
今日観測出来た軌跡を心の中に記憶しながら。
明日には見られない今日だけの空を心のスクリーンに投影しながら。
10/23/2024, 1:21:03 PM