さよならを言う前に
あっ、どうせなら言っておきたいことがある
手紙はその一文から始まっていた
私、あなたが嫌いだったよ。ずっと前からね
てか小四からゲーム禁止、お小遣いなし、友達と遊ぶの禁止ってたかが隠れてゲーセン行った程度でかす罰?せいぜ一週間でしょ
それで私はあなたが大好きだからあなたも私を愛してって? 無理だよ笑
あの日からあなたを親だなんて思ってないし、尊敬だってしてないし感謝なんかするわけもない
毒親って言葉が流行った時、あんた私に私は毒親じゃないもんね〜って言ったよね、私あの後トイレで吐いてたよ
あんたが毎日自分の憂さ晴らしを私にするから、倒れたことあったよ、あの時に生きるの諦めたんだから
勝手に産んで沢山利用してあんたが殺したんだよ
私はあなたが大嫌い
さようなら
「こんなの、渡せない......」
私は妹の書いた遺書を引き出しにしまい、喪服を見に纏い車に乗った
「私にも言わなかってことは......」
嫌な想像は目を背ける間もなく私の頭を支配した
「産まれたくなんてなかった......」
8/20/2024, 1:11:57 PM