3. 私だけ
何を書こう。
−
「だけ」は名詞「たけ(丈)」から転じたもので、近世以降になって助詞として用いられるようになった。もとの名詞「たけ」は副詞「ありったけ」などに名残をとどめている。
−
へー。じゃあ、自分の丈について。
身の丈にあった言葉を使いたい。そう思うことがある。きっかけは一人称だった。幸か不幸か、日本語は一人称表現の品揃えが豊富だ。
一人称を考えるときに、正直よく分かってない自分のこと、他者からの見え方、結局どう見られたいのか等考慮することが多すぎて困ってしまう。普段いかに考えないで甘んじているのか。
姑息の策として一先ずは周りに合わせている。私が多い場では私、俺が多い場では俺、はたまたワイが多ければワイという具合だ。なぜその場しのぎかというと、多数派に属している筈なのに一人だけ浮いている感覚に気づかない訳でもないからだ。
答えを出すのをいつまでも保留し続けているので、この調子では納得する日は来ないだろう。もはやこのまま死ねそうだ。
それならば、この保留状態を身の丈と呼びたい。
7/18/2024, 4:22:23 PM