〝無色の世界〟アナウンスの声が聞こえ、慌てて階段を駆け上がる。プシューッと、ドアの閉まる音。耳が捉えたその音は、私の視界を無色の世界へ変えた。改札を抜け、息をきらして階段を駆け降りる。もちろん、そこに電車の姿はなかった。
4/19/2024, 10:14:36 AM