君と最後に会った日肩を叩いたそのとき、あなたは幸せそうに目を細めた。その目の黒は底なしのように見えて、なんだか怖かった。それでも彼女の美しさは変わらず、まるで聖母のようだった。それからの時間は、際限なく広がる暗闇にうっすら、光が見えているようだった。別れ際に見せた無理やりあげられたような口角が、次の「いつか」には自然に上がっていることを祈って。
6/26/2022, 3:13:08 PM