とある恋人たちの日常。

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 迷いを抱えたまま、角を曲がるとビル群の隙間にたどり着くと頬に冷たい風が吹き抜ける。
 
「うわ、寒っ」
 
 身体の底から震え上がる冷たい風に驚いた。
 頬にあたる風でようやく外気が寒いことに気がつく。
 そんなことにも気がつかないくらい、ずっと迷っていたんだな。
 
 認めたい心と、認めたくない心と、でもやっぱり認めたい心。
 
 頭が冷えていく中で目が冴えていった。
 
 この先、俺はどうしたいんだろう。
 
 そんなことを考えながら俺はまた歩みを進めた。
 
 
 
おわり
 
 
 
五五二、吹き抜ける風

11/19/2025, 1:40:29 PM