ほどほどに明るい街に生まれ、生きてきた。この明るいというのは、単純に明かりの数のことだ。この辺りには、びかびかの繁華街はない。でも、街灯のない路もほとんどない。夜出歩くのに懐中電灯はいらないけど、開いている店もほとんどない。そのくらいの明るさの街だ。
空に見えるものといえば、月と、少しの明るい星。暗い星は見えない。街の明るさが優ってしまう。あるいは曇っている日には、地平線近くが僅かに明るく色づく。街あかりの反射が映り込んでいるのだろうと思っているが、本当かは分からない。
そんな街だ。流れ星を見たことは、ほとんどない。四半世紀生きてきて、ほんの二度ほど、それも大人になってようやくだ。でも、実際に見る前から、その言葉だけは知っていた。
流れ星に、三度お願いをすると、願いが叶う。
幼心に、叶わないのだろうと思っていた。ひねた子供だ。星が流れるのは一瞬のことで、願い事を三度も言うには短すぎる。なら、そんな言い伝えは、ないのと同じじゃないか。そう思っていた。
だから、自分で叶えるしかない。そう思っていた。
ひねてるんだか、そうでないんだか。
#星に願いを
2/11/2025, 2:37:38 AM