高く高くのぼっていく
ものすごいスピードで
一筋の光のように
どのくらい時間が過ぎただろうか…
真っ暗闇を抜け心地よい温かさ、やさしい光に包まれた
ふわふわとした大地に足をつく
私を乗せた龍はお辞儀をして空に昇っていった
前から影が歩み寄ってきた
懐かしい顔。
小学生の時に生き別れたおばあちゃん、
とても可愛がった愛犬のポチ、私が怒ったまま会えなくなった親戚のおばちゃん、優しい笑顔が大好きだった近所のおばちゃん
「よくがんばったね」
あぁわたしは死んだのか……
精一杯ではないけどいい人生だったかもしれない…
顔を上げて潔くみんなのもとに歩みだした
……………と思ったら自分の部屋にいた。
!????
夢だったのか…
何かを握りしめていることに気づきそっと手を開くと……
固く小さなキラキラと光るもの
龍の鱗だ。
あの龍は確かに…
朝焼けの赤い太陽の光に透かしてみるときらっと光り部屋中が透明な赤い光に包まれた
そっと握り、机の引き出しの小さな小箱にしまう
空をぼーーと見上げてると
一筋の白い線が空に昇っていった
10/14/2024, 9:46:06 PM