人は失敗を恐れる。
何をするにしても、問題なく事が運んだ方が良いに決まっている。あるいは誰かに怒られたり失望されたくない。そう考えるからだ。
しかし、現実はそう上手くいかない。
何事も最初から成功するほど簡単ではないし、自分は思ったより器用ではないと思い知らされる。
そして失敗を咎められた経験が多い人ほど、失敗を隠してしまう。きっと指摘してくるその人も、過去に同じような失敗をしているのにも関わらずだ。
自ずと人は失敗というものに敏感になってしまう。
だが人生は無数の失敗の繰り返しだ。
失敗の数だけ、成功への道が鮮明化してくる。
失敗の数だけ、視野が広くなる。
失敗の数だけ、他者に寛容になれる。
失敗の数だけ、大きく成長できる。
失敗の数だけ、その人の魅力を奥深いものにする。
だから、何も恐れなくて良い。
取り戻せない失敗は、思ったより少ない。
多くの失敗は、前に進むための原動力になる。
私達は無意識の内に様々な選択をしている。
休日に行きたい所から、いつかやりたいことまで。
ある年齢になると、自分の将来をどうするのか、
具体性をもって問われるようになる。
既に決めている人もいれば、そうでない人もいる。
自分の進むべき道を決めるように言われた途端、
どの道が正しいのか分からなくなってしまう。
問題集と違って、正解がどこにも載っていない。
正解は、人の数だけあるのだ。
誰に聞いても正解を教えてくれないし、
誰かの正解が、自分にとって不正解の場合がある。
だから人の数だけ、迷いが生じる。
ここで失敗したくないと、足がすくむ人もいる。
迷えば迷うほど、行動に移すのが難しくなる。
それでも人は、いつか選択をしなくてはならない。
自分の中の、正解を導き出すために。
選んだ道が正解かどうかは、行ってみないと分からないし、死ぬまで分からないかもしれない。
どのみち最初から、正解を引き当てるのは稀だ。
だったら、選んだ道を正解にしていけば良い。
失敗も遠回りも、全ては正解に繋がっているのだ。
『上手くいかなくたっていい』
8/10/2023, 12:59:35 AM