「高く高く」
どこまで行けば、見下されずに済む。
考えることはもうやめた。
同じように見下したやつを見下してた底辺仲間が落下していくのを見てから、全てがどうでもよくなった。
馬鹿にするのも優しくするのも見下してるからできること。
なら別に見下されるのは悪いことじゃない。
でも落下したあいつは、なにか見えたんだろうか。
ざまぁみろと言って落ちたところで誰かの心に風穴を開けることすらできなかっただろう。
人から外れたかったんだろうか。
もし僕をまだ見ているなら、僕より少し上の場所から僕を見ていることだろう。
高くなった視界はさぞ優越感あるものだろうね。
悲しんでる人は見えたかい、怒ってる人は見えたかい、喜んでる人も見えたんじゃないかな。
君の意地が間違ってたと言えるほど僕は頭が良くない。
でも君は、君自身じゃなくて他人を変えようとしてたんだね。
自分自身を変えることしか、僕らみたいなのにはできないのに。
君の純粋な心を導く誰かに出会えていたら、僕はまだ君を見下せただろうか。
.....僕だって君と同じか。本当に惨めだよ。
10/15/2022, 1:44:06 AM