『退屈な男』
「青。真っ青。綺麗な青。吸い込まれていくから、きっとこの青には不思議なパワーがあって、ぼくを上へ上へと登らせていくのだろう。」
左下から飛行機が現れる
「あ、飛行機だ。きっとあの飛行機も、吸い込まれていっているんだ」
緊急速報がなっている
「あ、てんとう虫。ナナホシテントウだ。ここは3階だから、きっとがんばって飛んできたんだろう。おつかれ。…いや、もしかしてこのてんとう虫も、吸い込まれてきたのか…」
叫び声が聞こえる。泣き声も
「鳥だ。鳥が、飛んでる。いや、吸い込まれている。あれは、なんだろう。眩しくて色が見えない。」
消防車の音が聞こえる
「あ、羽」
落ちてくる。ヒラヒラ
「君は、吸い込まれていかないんだね」
大丈夫ですか?の声、おそらく消防隊
主人公の視界が、落ちていく、最期は空を見ている。あの空に、吸い込まれただけ。
10/25/2025, 4:03:41 PM