こんな私も昔は陽向に憧れを持っていた
日陰は嫌だ、なぜ人は陽の当たる場所を目指さず
日陰を歩きたがるんだろう、と
でも私もいつの間にか陽向を諦め
日陰と思う道に迷い込む
歳を重ねると段々と気づくことがある
眩しいと思っていたのは
似非の太陽だったのかもしれない
今でもその場所は眩しいんだけれど
照らされた場所、影に見える場所
陰と陽を区切るのは
いつでも他人である、と
日陰と思っていた道を歩きながら
私は光を手にしている
この光を
輝かせ続けるのか
それとも暗闇に葬るのか
決断するのは自分であって
まさに今、私の袂を照らしている
誰も照らせない場所の
光の存在に
私もようやく気づいたんだ
日陰
1/29/2025, 2:12:54 PM