「運命の人とは赤い糸で結ばれているんだよ。」
そうやって、小さい頃から教えられてきた。
でも、運命の人は、二人いるとも聞いたことがある。
だから私は、一人目との糸はいつかは切れてしまう普通の糸、二人目との糸は、今すぐにでも切れてしまいそうだけど、切れることのない糸で結ばれていると考えている。
意味として、
一人目との糸は、当たり前だった存在との別れがどれだけ辛いかを教えてくれる人の糸。
二人目との糸は、毎日喧嘩をしていても、お互いに寄り添いあってくれる人の糸だ。
「俺達はきっと、二人目の糸で結ばれているよな」
「だと良いけどね笑」
そうやって、笑いあっていた頃が懐かしい。
去年、彼は自ら命を絶った。
勝手だよね。ほんとに。
彼は、当たり前だった存在との別れが
どれだけ辛いかを教えてくれた。
《赤い糸》
6/30/2024, 12:00:55 PM